自民党政権で官房長官を務めた人は、これまで何人いるのでしょうか。
自民党が結成された1955年11月15日以降、自民党所属の総理大臣が率いる内閣で官房長官を務めたのは、2026年9月21日時点で実人数46人です。最初は根本龍太郎氏、現在は木原稔氏。最長在任は菅義偉氏の2,822日で、この46人のうち8人が後に総理大臣になりました。
この記事では、同じ人の再任を1人として数え、自民党政権の官房長官を時代別に整理します。全内閣を就任順に並べ直すのではなく、人数、空白期、最長記録、総理になった人に絞って比較します。
この記事の集計ルール
- 対象期間:自民党結成後の1955年11月15日~2026年9月21日
- 対象:自民党所属の総理大臣が率いた内閣の官房長官
- 集計単位:実人数。同じ人の再任や内閣改造後の続投は1人
- 除外:自民党結成前と、自民党以外の総理大臣が率いた内閣
- 注意:村山内閣は自民党が連立に参加しましたが、総理大臣が自民党所属ではないため本集計から除外
全政党を含む就任順と在任期間を確認したい方は、歴代官房長官一覧をご覧ください。
自民党政権の官房長官は歴代46人
首相官邸「歴代内閣」の閣僚名簿を、自民党結成後の内閣に絞って重複を除くと、官房長官経験者は46人です。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 自民党政権の官房長官経験者 | 46人 |
| 最初に在任していた人 | 根本龍太郎 |
| 結党後、最初に新たに任命された人 | 石田博英 |
| 最長在任 | 菅義偉・2,822日 |
| 後に総理大臣になった人 | 8人 |
| 現在 | 木原稔 |
自民党は1955年11月15日に結成されました。その7日後に成立した第3次鳩山一郎内閣では、根本龍太郎氏が官房長官を務めています。根本氏は結党前の第2次鳩山内閣から続投していたため、自民党結成後に最初に在任していた官房長官に当たります。
一方、結党後の新内閣で初めて新たに任命されたのは、1956年12月23日に成立した石橋内閣の石田博英氏です。
46人を時代別に見ると、長期政権でも交代の仕方が違う
46人を初めて自民党政権の官房長官になった時期で分けると、次の4区分になります。再任は重複させていません。
| 初就任の時期 | 人数 | 官房長官経験者 |
|---|---|---|
| 1955~1972年 | 13人 | 根本龍太郎、石田博英、愛知揆一、赤城宗徳、椎名悦三郎、大平正芳、黒金泰美、鈴木善幸、橋本登美三郎、福永健司、木村俊夫、保利茂、竹下登 |
| 1972~1993年 | 16人 | 二階堂進、井出一太郎、園田直、安倍晋太郎、田中六助、伊東正義、宮澤喜一、後藤田正晴、藤波孝生、小渕恵三、塩川正十郎、山下徳夫、森山眞弓、坂本三十次、加藤紘一、河野洋平 |
| 1996~2009年 | 12人 | 梶山静六、村岡兼造、野中広務、青木幹雄、中川秀直、福田康夫、細田博之、安倍晋三、塩崎恭久、与謝野馨、町村信孝、河村建夫 |
| 2012~2026年 | 5人 | 菅義偉、加藤勝信、松野博一、林芳正、木原稔 |
| 合計 | 46人 | 同一人物の再任を除く |
鈴木善幸氏は1964年7月18日の第3次池田改造内閣で官房長官に就任しました。森山眞弓氏は第1次海部内閣の発足時ではなく、山下徳夫氏の後任として1989年8月25日に途中就任しています。一方、田中龍夫氏は第2次佐藤内閣で総理府総務長官を務めましたが、官房長官ではないため本集計には含めていません。
2012年以降の新規経験者が5人にとどまる理由の一つは、菅義偉氏が第2次安倍内閣の発足から約7年8か月続投したことです。同じ人物が複数の内閣と改造内閣をまたいでいます。
つまり「歴代の代数」と「経験した実人数」は一致しません。内閣の交代や改造で同じ人が再任されることがあるためです。本記事では「自民党政権で官房長官になったことがある人」を実人数で集計しています。
自民党所属の総理がいなかった時期は2回
自民党結成後も、自民党所属の総理大臣が途切れた時期が2回あります。
| 期間 | 自民党以外の総理大臣 | 官房長官 |
|---|---|---|
| 1993年8月9日~1996年1月11日 | 細川護熙、羽田孜、村山富市 | 武村正義、熊谷弘、五十嵐広三、野坂浩賢 |
| 2009年9月16日~2012年12月26日 | 鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦 | 平野博文、仙谷由人、枝野幸男、藤村修 |
1994年6月に発足した村山内閣では、自民党が連立与党に復帰しました。ただし総理大臣の村山富市氏は社会党所属です。本記事は「自民党所属の総理大臣が率いた内閣」を基準にしているため、村山内閣の五十嵐広三氏と野坂浩賢氏は46人に含めていません。
1996年1月11日に第1次橋本内閣が成立すると、自民党所属の総理大臣による内閣に戻り、梶山静六氏が官房長官に就任しました。2009年の政権交代後は民主党政権が続き、2012年12月26日の第2次安倍内閣発足で菅義偉氏が官房長官になっています。
官房長官から総理大臣になった人は8人
自民党政権の官房長官経験者46人のうち、後に内閣総理大臣になった人は8人です。
| 氏名 | 主な官房長官在任内閣 | 総理大臣の代数 |
|---|---|---|
| 大平正芳 | 第2次池田内閣 | 第68・69代 |
| 鈴木善幸 | 第3次池田改造内閣 | 第70代 |
| 竹下登 | 第3次佐藤内閣改造内閣 | 第74代 |
| 宮澤喜一 | 鈴木善幸内閣 | 第78代 |
| 小渕恵三 | 竹下内閣 | 第84代 |
| 福田康夫 | 第2次森改造内閣、第1次小泉内閣 | 第91代 |
| 安倍晋三 | 第3次小泉改造内閣 | 第90・96~98代 |
| 菅義偉 | 第2次~第4次安倍内閣 | 第99代 |
46人中8人なので、割合は約17.4%です。官房長官経験者の全員が総理候補になるわけではありませんが、総理を支える政策調整、危機管理、情報発信を担う立場から、後に総理へ進んだ例が繰り返し見られます。
なお、自民党結成前に官房長官を務め、後に自民党政権の総理大臣になった佐藤榮作氏は、本記事の46人には含めていません。官房長官在任時には、まだ自民党が存在していなかったためです。
最長は菅義偉の2,822日、現在は木原稔
菅義偉は約7年8か月連続で在任
最長在任は菅義偉氏です。2012年12月26日の第2次安倍内閣発足から、2020年9月16日の菅内閣発足まで官房長官を務めました。就任日と退任日を含めると2,822日で、約7年8か月です。
内閣が第2次、第3次、第4次へ移り、改造が行われても続投しました。内閣ごとに数えれば複数回登場しますが、実人数では1人です。
2026年9月現在は木原稔
2026年9月21日時点の官房長官は木原稔氏です。2025年10月の第1次高市内閣で就任し、2026年2月の第2次高市内閣でも再任されました。
さらに、2026年9月17日に発足した第2次高市改造内閣でも留任しています。この再任と留任は、実人数46人の集計では新たな1人として加算しません。
自民党と歴代官房長官のよくある質問
自民党政権の官房長官は歴代で何人ですか?
自民党が結成された1955年11月15日以降、自民党所属の総理大臣が率いた内閣に限ると、2026年9月21日時点で実人数46人です。同じ人の再任は1人として数えています。
自民党政権で最初の官房長官は誰ですか?
自民党結成後、最初に在任していたのは根本龍太郎氏です。結党前から第2次鳩山内閣で官房長官を務め、結党後の第3次鳩山内閣でも続投しました。結党後に初めて新たに任命されたのは、石橋内閣の石田博英氏です。
現在の官房長官は誰ですか?
2026年9月21日時点では木原稔氏です。2026年9月17日の第2次高市改造内閣でも留任しました。
官房長官は必ず自民党から選ばれますか?
必ずではありません。1993~1996年と2009~2012年には自民党以外の総理大臣が率いる内閣があり、それぞれの連立与党や政権与党から官房長官が選ばれました。
歴代官房長官の記事と人数が違うのはなぜですか?
本記事は自民党結成後の自民党政権だけを対象にし、同じ人の再任を重複させない実人数で数えているためです。全政党・全内閣を内閣ごとに数える場合とは集計単位が異なります。
まとめ
自民党結成後、自民党所属の総理大臣が率いた内閣で官房長官を務めたのは、2026年9月21日時点で実人数46人です。
- 自民党政権の官房長官経験者は46人
- 最初に在任していたのは根本龍太郎
- 結党後、最初に新たに任命されたのは石田博英
- 最長在任は菅義偉の2,822日
- 46人のうち8人が後に総理大臣へ就任
- 現在は木原稔
就任順を並べるだけでは、同じ人の再任や政権交代による空白期が見えにくくなります。実人数、在任記録、総理への就任例を合わせて見ると、自民党政権における官房長官人事の傾向をつかみやすくなります。

