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「プリキュア 人気ランキング 最下位」で検索したのに、サイトによってスプラッシュスターだったりハピネスチャージだったり、根拠もバラバラで結局どれが正解なのかわからなかった──
そんな経験はありませんか。この記事では、バンダイナムコHD決算売上・ビデオリサーチ世帯視聴率・NHK全プリキュア大投票(総票数613,524票)・映画興収という4つの客観データをもとに、プリキュア人気ランキングの最下位を指標別に徹底検証します。
不人気ワースト5の個別解説から、なぜ特定の作品が不人気になるのかという構造的な分析、そして「不人気作品が後に再評価される」という意外な現実まで、一気に読み解きます。
読み終わるころには「最下位は指標によって違う」という明確な答えと、不人気作品への見方がガラッと変わる納得感、そして人に話したくなるプリキュア雑学が手に入るはずです。
プリキュア人気ランキング歴代一覧──まず「人気」の定義を整理する
「人気」という言葉は便利ですが、実は非常に多義的です。
プリキュアシリーズを語るとき、「人気がある」「人気がない」という評価がサイトごとにバラバラになる最大の理由は、評価者がそれぞれ異なる指標を使って判断しているからです。
このセクションでは、本記事が使用する4つの指標の性質を整理し、「どの指標で何を測るか」を明確にした上で、後続の分析の土台を作ります。
プリキュアの「人気」を測る指標として代表的なものは、大きく分けて4種類あります。
まずバンダイナムコHDのトイホビー売上は、シリーズの商業的な成功を最も直接的に示す指標です。プリキュアは東映アニメーションとバンダイが共同で展開する商業コンテンツであり、玩具が売れることがシリーズ継続の根幹を支えます。
次に世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ)は、放送時のリアルタイム視聴者数を測る指標ですが、録画・配信視聴の拡大により2016年以降は実態を反映しにくくなっています。
3つ目はNHK全プリキュア大投票(2019年)で、613,524票を集めたファン投票であり、作品・キャラクター・歌の各部門で実際のファン心理を可視化した貴重なデータです。
4つ目は映画興行収入で、シリーズへの深いエンゲージメントを持つコアファン層の熱量を測る副次的な指標として活用できます。
これらの指標はそれぞれ異なる側面を測定しており、一つの指標だけで作品の「人気」を断言するのは適切ではありません。
本記事では4指標を組み合わせて多角的に評価することで、「プリキュア人気ランキング歴代」の実態に迫ります。次のセクションでは、実際の数値データを指標ごとに整理します。
4つの指標で見るプリキュア人気ランキング公式データ【売上・視聴率・投票・興収】
ここでは、プリキュアシリーズの「人気」を示す主要4指標のデータを整理します。プリキュア売上最下位・視聴率歴代ランキング・全プリキュア大投票ワーストをそれぞれ確認することで、後続セクションの分析の根拠を明確にします。
バンダイナムコHD トイホビー売上(年度別概算)では、歴代最高は初代『ふたりはプリキュア』を含む2004年度の約101億円、その翌年度『Max Heart』期の約123億円が上位に位置します(出典:バンダイナムコHD決算資料、プリキュアの数字ブログ prehyou2015.hatenablog.com)。
一方、歴代最低は『ふたりはプリキュア Splash☆Star』の約60億円(2006年度)で、前作『Max Heart』期の123億円から約▲51.2%という急落は際立っています(出典:バンダイナムコHD 2007年度決算資料、ITmedia nlab「商業的に見たプリキュア20年史」)。
近年では2025年上半期の『キミとアイドルプリキュア♪』が昨対153%の49億円(上半期のみ)と絶好調を記録しており、シリーズの底力を示しています(出典:ITmedia nlab 2025年11月27日)。
ビデオリサーチ 世帯視聴率では、初代の全話平均7.29%を頂点に、シリーズ全体として右肩下がりの傾向が続いています。
2016年以降に放送された『魔法つかいプリキュア!』と『キラキラ☆プリキュアアラモード』が世帯視聴率3.20%で並び、歴代最低を記録しています(出典:プリキュアの数字ブログ)。
ただし同時期のKIDS視聴率(対象層への到達率)は約8.0%を維持しており(出典:プリキュアの数字ブログ「まほプリの残した数字」)、世帯視聴率の低下が必ずしも子ども層での離反を意味しないことがわかります。
NHK全プリキュア大投票(2019年)では、作品部門1位が『ふたりはプリキュア』、2位が『ハートキャッチプリキュア!』、3位が『Yes!プリキュア5 GoGo!』でした(出典:プリキュアの数字ブログ「NHK全プリキュア大投票をデータで見る」prehyou2015.hatenablog.com)。
下位グループには『ハピネスチャージプリキュア!』が含まれており、同作が唯一売上・視聴率・投票の3指標すべてで低い評価を受けた作品として浮かび上がります。
映画興行収入では、歴代最高が2023年公開の『映画プリキュアオールスターズF』の約15億円以上(出典:東映公式発表、まんたんウェブ 2024年2月)、歴代最低が『映画 ふたりはプリキュア Splash☆Star チクタク危機一髪!』の約3.0億円です(出典:年代流行「歴代プリキュア映画作品一覧」)。
ハピネスチャージの劇場版は約5.3億円で、前作『ドキドキ!プリキュア』の9.5億円から昨対55.8%という大幅な落ち込みを記録しています(出典:ITmedia nlab「映画ハピネスチャージプリキュア!の興行収入はなぜ半減したのか」)。
4指標を横断して見ると、「すべての指標で低い」という作品は実はほとんど存在せず、ハピネスチャージプリキュア!のみが唯一、複数指標で同時に低い評価を受けた作品といえます。
それ以外の「不人気候補」はそれぞれ一部の指標で低いだけであり、「プリキュア人気ランキング最下位」は指標によって異なるというのが客観的な結論です。
次のセクションでは、特に不人気の評価が集まりやすい5作品を個別に深掘りします。
不人気プリキュアシリーズ ワースト5【個別解説】
各指標のデータ概要を踏まえた上で、ここからは特に不人気評価が集中しやすい5作品を個別に解説します。
それぞれについて「なぜ不人気になったのか」「実は見直すべき点はどこか」「制作背景にはどんな事情があったのか」の3点から、できるかぎり公平かつ深く掘り下げていきます。
① ふたりはプリキュア Splash☆Star──売上歴代最低60億円の真相
不人気の理由として最も大きかったのは、前作との構造的な類似性です。「ふたり組の主人公・変身・明確なライバルキャラ」という基本構成が前作とほぼ同一であり、当時の子ども視聴者にコピー感と受け取られてしまい、「また同じのか」という印象が広まりました。
前作『ふたりはプリキュア Max Heart』期の玩具売上が約123億円という圧倒的な数字だったことで、期待値が過剰に高く設定されてしまったことも逆風となりました。
バンダイナムコHD 2007年度決算資料では、当該年度のトイホビー売上が前年比▲51.2%の約60億円と記録されており、これは歴代最低の数字です(出典:ITmedia nlab「商業的に見たプリキュア20年史」)。
実はここが良い(再評価ポイント)として、まず作画の安定性が挙げられます。自然エネルギーを題材にした独自の世界観は前作とは明確に異なるテーマ性を持ち、変身のバリエーションの豊富さは後続シリーズと比較しても遜色ありません。
2026年の20周年タイミングでX(旧Twitter)では「Splash Starは実はシリーズ最高水準の作画だった」「前作を超えている部分すらある」(@heikayuuji、2026年3月投稿)という声が広がっており、「隠れた名作」としての評価が定着しつつあります。
背景事情として、制作サイドはあえて「女児向けに新しい物語を作る」という姿勢を持ちながらも、商業的安全策として基本フォーマットを踏襲したという判断が働いた可能性があります。
プロデューサー鷲尾天氏が手がけた作品群の一つとして、後のシリーズへの橋渡し的な役割を担っていたとも読み取れます。
② ハピネスチャージプリキュア!──唯一「全指標で低い」作品
不人気の理由は複数の要因が重なっています。最も広く語られるのが、地球神「ブルー」のキャラクター設定への批判の集中です。
「地球の神」という設定のキャラクターが特定のプリキュアに恋愛感情を抱くという描写が、倫理的な違和感とともに視聴者の反発を招きました(出典:Yahoo!知恵袋 q11168339256、Reddit r/precure 2023年・2025年)。
加えて10周年記念作品という大きな期待と、実際の方向性のギャップ、『アイカツ!』など競合コンテンツの台頭も重なりました(出典:Reddit r/precure 2023年)。
玩具売上は約78億円で前作『ドキドキ!プリキュア』の96億円から▲18.8%、映画興行収入は5.3億円で前作の9.5億円から昨対55.8%の落ち込みとなりました(出典:バンダイナムコHD決算資料、ITmedia nlab)。
NHK全プリキュア大投票(2019年)の作品部門でも上位5位に入らず、下位グループに位置しています。
実はここが良い(再評価ポイント)として、キュアフォーチュン(天空ゆりこ)のキャラクター造形はシリーズ随一との評価が高く、バトルシーンの迫力については当時から評価が安定していました。
NHK全プリキュア大投票のキャラクター部門でキュアフォーチュンが一定の票を集めたことも、部分的な支持の存在を示しています。
背景事情として、柴田宏明プロデューサー体制下(出典:snowdrop319.livedoor.blog「柴田宏明Pのプリキュアを考える」)での3作目に当たる本作は、10周年という節目に「愛と幸福」をテーマに掲げましたが、メインターゲットの3〜6歳女児よりも年長層を意識した要素が増えたことで、コアターゲットとの乖離が生じた可能性があります。
③ Go!プリンセスプリキュア──視聴率最低でも後に「歴代最高傑作」候補へ
不人気の理由として数字上の問題は明確です。世帯視聴率は4.05%でシリーズ当時最低(出典:プリキュアの数字ブログ「Go!プリンセスプリキュアの残した数字」)、玩具売上も約64億円と低水準でした。
前作ハピネスチャージの不振が引き起こしたシリーズ離れの余波を直接受けた形で、放送枠変更によるリアルタイム視聴率の低下も重なりました。
実はここが良い(再評価ポイント)として、現在の評価は放送当時と大きく異なります。
「夢をあきらめない」という普遍的テーマ、クローゼット=絶望を体現したキャラクターとしての完成度、最終回付近の高品質作画は、配信で再発見されるたびに評価を上げています。NHK全プリキュア大投票(2019年)の作品部門で6位を獲得しており(出典:プリキュアの数字ブログ「NHK全プリキュア大投票をデータで見る」)、販売数字と乖離した高いファン評価が数字として可視化されました。
キュアフローラの成長物語は今も多くのファンに語り継がれています。
背景事情として、本作はあえてシリアスな展開とキャラクターの挫折を丁寧に描くことで、子ども向けアニメとしての深みを追求した意欲作です。その「深さ」が放送当時の子ども視聴者層には難解に映り、玩具購買行動に直結しなかった可能性があります。
子どもへの直接的な販促効果と、成人ファンによるストーリー評価の乖離が最も顕著な作品といえます。
④ 魔法つかいプリキュア!──視聴率最低3.20%でも実態は好調
不人気の理由として一般に挙げられるのは、世帯視聴率3.20%という数字(前述の通り歴代最低タイ)ですが、これはこの時期のテレビアニメ全体の構造変化を反映したものであり、作品の質や人気を直接示す指標ではありません(出典:プリキュアの数字ブログ「プリキュアの、視聴率下降が止まらない(けど、大丈夫)」)。
録画・配信視聴へのシフトが急速に進んだ2016年という時代背景が大きく影響しています。
実はここが良い(再評価ポイント)として、キュアマジカル(十六夜リコ)は大人ファンから特に高い人気を誇り、NHK全プリキュア大投票(2019年)のキャラクター部門では上位にランクインしています。
映画興行収入は約6.7億円と前作の5.3億円を上回っており、コアファン層の熱量は維持されていたことがわかります。玩具売上も約71億円と前作から回復傾向を示しました(出典:バンダイナムコHD決算資料)。
背景事情として、同シリーズはKIDS視聴率(対象年齢層への到達率)で約8.0%を記録しており(出典:プリキュアの数字ブログ「まほプリの残した数字」)、本来のターゲット層である子ども視聴者は実際にしっかり視聴していたことが示されています。
世帯視聴率の低下という「見かけの不人気」と、実態としての視聴・購買行動の間の乖離が最も顕著に現れた作品です。
⑤ キラキラ☆プリキュアアラモード──「プリキュアらしさ」論争の渦中に
不人気の理由として最も多く語られるのが、シリーズ初の「肉弾戦廃止」という大胆な路線変更です。プリキュアといえばパンチ・キックによる肉弾戦というイメージが視聴者に根付いており、スイーツを使った攻撃に転換したことで「プリキュアらしさが失われた」という批判が噴出しました。
世帯視聴率は3.20%(魔法つかいと並ぶ歴代最低タイ)、放送枠も8時30分から9時00分に変更されたことで視聴習慣が変化した影響も出ました(出典:Wikipedia「キラキラ☆プリキュアアラモード」)。
実はここが良い(再評価ポイント)として、スイーツモチーフによる攻撃や各キャラクターのパティシエ設定は、主要ターゲットである子どもたちには実際に好評でした。玩具売上は約80億円と前作の71億円から約9億円増加しており(出典:バンダイナムコHD決算資料)、子どもへの訴求力は維持・向上していたことが数字で示されています。
映画興行収入も約8.0億円と前作を上回りました。「キラキラル」という設定の独自性は後のファンからも評価されています。
背景事情として、肉弾戦の廃止は制作側の意図的な「挑戦」であり、RealSound(2023年12月)でのプリキュアプロデューサーへのインタビューで語られた「プリキュアは’破壊と挑戦’の繰り返し」というフィロソフィーの実践例の一つです。翌年の『HUGっと!プリキュア』で肉弾戦が復活したことは、視聴者の反応を踏まえた柔軟な軌道修正といえます。
これら5作品を概観すると、不人気の要因は単一ではなく、外部環境・制作判断・指標の特性が複雑に絡み合っていることがわかります。では、これらの作品に共通する不人気になる構造はあるのでしょうか──次のセクションで横断的に分析します。
プリキュアが不人気になる理由【構造的原因を横断分析】
5作品の個別事情を見てきたところで、ここからは「なぜ不人気になるのか」という問いをメタレベルで考えます。
特定の作品だけでなく、プリキュアシリーズ全体に通底するパターンを4つの視点から整理することで、記事全体を単なるランキングの羅列から一段深い洞察へと引き上げます。
①「前作の壁」効果──大ヒット作の翌年は必ず苦しい
バンダイナムコHD決算資料を系列で並べると、明確なパターンが浮かび上がります。
『ふたりはプリキュア Max Heart』期(約123億円)の翌作『Splash☆Star』(約60億円、▲51.2%)、『ドキドキ!プリキュア』(約96億円)の翌作『ハピネスチャージプリキュア!』(約78億円、▲18.8%)、そのまた翌作『Go!プリンセスプリキュア』(約64億円、▲17.9%)という形で、大ヒット作の直後には売上が著しく落ち込む傾向が繰り返されています。
この「前作の壁」効果は、プリキュアに限った現象ではありません。
仮面ライダー・スーパー戦隊など同様の長期シリーズでも、前作が大ヒットすると視聴者・消費者の期待値がリセットされず、翌作がどれほど高品質でも「前作の方が良かった」という比較評価が先行しやすい傾向があります。
「不人気」の少なくとも一部は、作品自体の質ではなく前作の成功という外部要因によってもたらされているのです。
②テーマ・モチーフ選定リスク──メインターゲットとのミスマッチ
プリキュアシリーズのメインターゲットは3〜6歳の女児です(出典:プリキュアの数字ブログ 2019年)。この年齢層が直感的に理解・共感できるテーマかどうかが、玩具購買行動に直結します。
スイーツモチーフの『キラキラ☆プリキュアアラモード』が約80億円を回復した一方、恋愛要素の強い『ハピネスチャージプリキュア!』や抽象的なテーマを持つ作品が低調になる傾向は、テーマの具体性と対象年齢のマッチングが販売成績を左右することを示しています。
批評家や成人ファンが高く評価するテーマほど子ども層には難解という逆説が、プリキュアシリーズの評価の「ねじれ」を生む根本的な原因の一つです。
③制作体制の変化と意図的な「挑戦」
プリキュアシリーズは定期的にプロデューサー・シリーズ構成・キャラクターデザイナーが交代します。
鷲尾天氏(初代〜Yes!5 GoGo!)、梅澤淳稔氏(フレッシュ〜スマイル)、柴田宏明氏(ドキドキ〜ハピネスチャージ)という体制変化のたびに、作品の方向性が大きく変わります(出典:プリキュアの数字ブログ、Namu Wiki)。
RealSound(2023年12月)のインタビューで語られた「プリキュアは’破壊と挑戦’の繰り返し」というフィロソフィーが示す通り、制作側は意図的にシリーズを変革しようとする姿勢を持ち続けています。
キラキラ☆プリキュアアラモードの肉弾戦廃止はその典型例であり、視聴者の反発を受けて翌作で軌道修正するというサイクルが「不人気」と「再評価」の両方を生み出しています。
④視聴率低下は作品の質ではなくテレビ産業全体の構造変化
世帯視聴率は2007年以降、プリキュアに限らず子ども向けアニメ全体で低下し続けています。
単身世帯・夫婦のみ世帯の増加(出典:国立社会保障・人口問題研究所)、TVer等の配信サービスの台頭(出典:Yahoo!知恵袋 2024年回答)、競合番組の強化という3つの外部要因が重なり、2016年以降の世帯視聴率は3%台が「平常値」となっています。
一方でKIDS視聴率(本来のターゲット層への到達率)は『魔法つかいプリキュア!』で約8.0%を維持しており、子ども視聴者は確実に視聴しています(出典:プリキュアの数字ブログ「まほプリの残した数字」)。
世帯視聴率という単一指標で「不人気」と断じることの危険性は、この構造変化を理解することで初めて見えてきます。
これらの構造的要因を理解すると、「不人気作品=駄作」という短絡的な評価がいかに一面的かがわかります。では、キャラクターという切り口でさらに深掘りすると、どんなことが見えてくるでしょうか。
不人気キャラクターランキング&プリキュアの「不人気色」分析
作品単位の分析を踏まえた上で、ここではさらに細かく「キャラクター」と「イメージカラー」という切り口から不人気の傾向を探ります。
作品全体ではなく個別キャラクターに焦点を当てることで、「プリキュア 不人気キャラランキング」「プリキュア 嫌いなキャラ ランキング」という問いへの実質的な答えを提供します。
①不人気キュアTOP5──批判と擁護の両側面から
プリキュア不人気キャラランキングとして繰り返し名前が挙がるのは以下の5人です。いずれも「嫌いなキャラ=出来の悪いキャラ」ではなく、設定や役回りへの評価が分かれているケースであることを最初に断っておきます。
- ブルー(ハピネスチャージプリキュア!)は、Reddit・Yahoo!知恵袋の複数スレッドで「最も嫌われているキャラ」として繰り返し登場します(出典:Reddit r/precure 2023年・2025年、Yahoo!知恵袋 q11168339256)。批判の核心は「地球の守護神が特定のプリキュアに恋愛感情を持つ」という設定の違和感です。一方で「神という孤独な存在が人間的な感情に翻弄されるテーマ」として評価する声も少数ながら存在します。
- 白雪ひめ/キュアプリンセス(ハピネスチャージプリキュア!)はranky-ranking.net・sakuhindb.comで上位に名前が挙がります。「逃げ癖・情緒不安定」という批判がある一方、「シリーズ随一の精神的成長弧を持つキャラ」という擁護も根強く存在します。
- キュアラブリー/愛乃めぐみ(ハピネスチャージプリキュア!)は主役でありながら恋愛描写への不満がsakuhindb.com・5chで表明されています。「恋愛と戦闘の両立を試みた意欲的なキャラ」という見方もあり、評価が完全に分かれています。
- キュアマーチ/中須あかね(スマイルプリキュア!)はranky-ranking.net 24位に位置します。「緑キュアという不人気カラーハンデ」という文脈で語られますが、スマイルプリキュア!の玩具売上が約108億円という圧倒的な数字であることを考えると、作品全体の不人気とは無関係であることは明白です。
- キュアリズム/南海里(ハートキャッチプリキュア!)はranky-ranking.net 25位に位置します。「印象が薄い」という批判がある一方、NHK全プリキュア大投票(2019年・613,524票)でハートキャッチ代表として選出された実績があり、コアファン層の支持は確かに存在します。
②「プリキュア不人気色」分析──色は運命を決めない
プリキュア不人気色として最も繰り返し名前が挙がるのは緑です。
Yahoo!知恵袋(2026年2月投稿)やPixiv百科事典「緑キュア」の項目でも「緑は子どもに人気が低い色」という記述が見られます。YouTubeの「プリキュアで最も不遇な色」動画も緑キュアの登場数の少なさと人気の低さを指摘しています(出典:YouTube「プリキュアで最も不遇な色【ゆっくり解説】」)。
一方、NHK全プリキュア大投票のデータを色別に集計すると、おおよそ以下の傾向が確認できます。
| イメージカラー | NHK投票上位への到達傾向 | 特記事項 |
|---|---|---|
| ピンク | 高(複数作品でTOP10入り) | 主人公色として安定した認知度 |
| 青・白 | 高(初代黒白が1・2位独占) | クール系キャラが大人ファンに支持 |
| 黄 | 中(バラつき大) | 近年は中位に安定する傾向 |
| 紫 | 中(例外的に高評価のケースあり) | キュアフォーチュンなど特定キャラが突出 |
| 赤 | 低〜中(知名度は高いが票散在) | 各シリーズの赤は個性が強く評価が分かれる |
| 緑 | 低(TOP10への到達例が少ない) | 子ども向け色として訴求力が弱いとされる |
ただしこの分析から導かれる結論は「緑キュアは必ず不人気」ではありません。
色はあくまでキャラクターの初期印象を左右する要素の一つに過ぎず、キャラクター設計やストーリー上の役回りによって逆転が十分に可能です。優れた緑キュアが生まれれば評価は一変します。
色で作品やキャラクターの価値を決めるのではなく、個々のキャラクターの内実を見ることが重要です。
データやキャラ分析とは別に、ネット上ではプリキュアの不人気論がどのように語られているのでしょうか。次のセクションで「ネット世論」という別の角度から実態を整理します。
ネットでのプリキュア不人気論の実態【なんJ・SNSの声】
ここまでのデータ分析とキャラ考察を踏まえた上で、「ネット上では実際にどういう評価が一般的なのか」を整理します。
なんJやまとめサイト、SNSで飛び交う「プリキュア不人気論」は、どのようなパターンを持ち、どこまで信頼できるのでしょうか。
①なんJ・まとめサイトでよく見る「不人気プリキュア論争」の典型パターン
ネット上の不人気論には、繰り返し登場する典型的なパターンが存在します。それぞれのパターンを冷静に眺めると、議論の構造が見えてきます。
パターン①「スプラッシュスター最下位説」は、バンダイナムコHD決算の売上60億円(歴代最低)というデータを根拠とした主張です。
数字自体は事実ですが、「だから駄作」という結論への飛躍と、2020年代以降に起きている再評価の動きへの言及がほぼないまま一人歩きしている点が特徴的です。15〜20年前のデータが現在も繰り返し引用され続けるのは、インターネット上の情報の「粘着性」を示す好例でもあります。
パターン②「ハピネスチャージ不人気説」は、売上・映画興収・NHK大投票という複数の指標が同じ方向を示しているため、他のパターンと比べて最も多くの人が同意しやすい議論です。
なんJ・まとめサイトで最も広く共有されている不人気論であり、キュアフォーチュンなどの個別キャラへの評価や映画楽曲の良さといった擁護材料はほとんど言及されないまま、「ハピネスチャージ=黒歴史」という乱暴なまとめ方で流通しています。
パターン③「Go!プリンセス過大評価説」は上記2パターンと逆方向のユニークな議論です。
売上64億円・視聴率4.05%というワーストクラスの数字を持ちながら「歴代最高傑作」と称賛されることへの反発として生まれた議論で、「数字が悪いのに神格化するな」という主張です(出典:note.com/cure_passion)。自分の好きな作品を守りたい・他の作品を相対的に下げるという「推しvs.アンチ」の力学がこの種の議論を永続させています。
これらに共通するのは、「自分の好きな作品を守るために他の作品を下げる」という防衛的な議論構造です。
どのパターンも部分的な事実を含みながら、全体像を見ていないという点で共通しています。
②「声の大きさ」と「実際の人気」は違う──ネット世論の読み方
NHK全プリキュア大投票(2019年、総票数613,524票)の投票者属性を見ると、男女比は約27.6%:72.6%で女性が圧倒的多数、年代別では9歳以下10.1%、10代38.1%、20代28.7%、合計77%が20代以下の若い世代でした(出典:プリキュアの数字ブログ「NHK全プリキュア大投票をデータで見る」、RealSound 2019年9月)。
一方、なんJ・5ch・まとめサイトの書き込み層は成人男性が中心というプラットフォームの特性があります。この投票層とネット書き込み層の差は、作品評価に大きな影響を与えます。
たとえば『Yes!プリキュア5 GoGo!』はNHK投票作品部門で3位を獲得しましたが、これは投票者の女性比率91.6%・10代比率77.1%という構造に支えられた結果です。成人男性主体の掲示板では必ずしも高評価を得られないこのような作品が、メインターゲット層には圧倒的に支持されているという「ねじれ」が存在します。
これをサンプリングバイアス(標本の偏り)と呼びます。簡単に言えば「投票する人が違えば結果も変わる」ということです。ネット上の意見を参考にする際は、「誰が」「どんな目的で」「どんな属性の人の集まる場所で」語っているかを意識することが、情報リテラシーの基本といえます。
ネット上では様々な不人気論が飛び交っていますが、「不人気」とされた作品は本当にずっと不人気なのでしょうか──実は評価は変わるものです。次のセクションで、その実態を掘り下げます。
【再評価】不人気プリキュアの「その後」──評価は変わるもの
しかし、そうした声がすべてではありません。
ネット上では様々な不人気論が飛び交っていますが、実は多くの「不人気作品」でその後の評価は大きく変わっています。
このセクションでは、評価が反転した代表的な2作品を取り上げ、「不人気=駄作ではない」というこの記事の核心メッセージを具体的な事実で示します。
①スプラッシュスター再評価──”隠れた名作”という評価が定着するまで
放送当時(2006〜2007年)のデータは厳しいものでした。玩具売上約60億円(歴代最低)、映画興行収入約3.0億円(歴代最低)という数字は動かしようのない事実です。
しかしこれらの数字が「当時の市場環境と前作との比較による相対的不振」を示しているに過ぎないことは、前セクションまでの分析で明らかになっています。
2020年代に入り、配信サービスの普及とともに本作を「初めて見る作品」として体験した視聴者が増えました。
彼・彼女たちにとって初代との比較は存在せず、自然エネルギーをモチーフにした独自世界観、バリエーション豊かな変身演出、安定した作画クオリティが純粋に評価されました。
2026年の20周年を迎えたタイミングでX(旧Twitter)では「Splash Starは前作を超えていた部分すらある」という声が拡散し(@heikayuuji、2026年3月)、「隠れた名作」という評価がファン間で定着しています。
2019年のNHK全プリキュア大投票では同作もランキングに名を連ね、成人ファンによる支持が投票として可視化されました。
②Go!プリンセスプリキュア逆転劇──売上ワーストから「歴代最高傑作」候補へ
放送時(2015年)の世帯視聴率4.05%・玩具売上約64億円という数字は、当時のシリーズ最低水準でした(出典:プリキュアの数字ブログ「Go!プリンセスプリキュアの残した数字」)。しかし現在のファン評価は劇的に反転しています。
animeanime.jp(2024年2月)の読者アンケートでは上位に食い込み、noteや各種ファンサイトでは「歴代最高傑作」候補として頻繁に名前が挙がります。
評価が上昇した理由は3点あります。
第一に「夢をあきらめない」というテーマの普遍性は年齢を問わず刺さること、第二に配信視聴の拡大でより広い層が発見し直したこと、第三にクローゼット/ディスピア戦の高品質作画が「何年経っても褪せない」ことです。
プリキュアの数字ブログも「数字が全てではなく、ストーリーや設定の質は別軸で評価される」と指摘しており(出典:prehyou2015.hatenablog.com)、この作品はその象徴的な例といえます。note上では「Go!プリンセスを絶賛する声が増えすぎて逆に過大評価では?」という議論(note.com/cure_passion)が生まれるほど、評価は完全に逆転しました。
③総括──不人気は一時の烙印にすぎない
ここまで見てきたように、玩具売上や視聴率というリアルタイムの数字は、作品の本質的な価値を測る唯一の尺度ではありません。
プリキュアの数字ブログは「大切なことは順位ではない、どの作品にも守られた子どもたちの思い出がある」と繰り返し述べており、NHK全プリキュア大投票(2019年)の締め括りでも「一人一人の心の中にあるベスト・プリキュアを大切に」というメッセージが添えられていました(出典:NHK公式 nhk.or.jp/anime/precure/)。
あなたの好きな作品が何位であっても、その魅力は変わりません。
いま「不人気」と呼ばれている作品が数年後に再評価される可能性は十分にあります──それがプリキュアシリーズの豊かさであり、長寿シリーズが持つ独自の文化的蓄積といえるでしょう。
こうした再評価の事実を踏まえると、次に気になるのは「結局、どのプリキュアから見ればいいのか?」という入口の問いです。
結局どれを見るべき?プリキュアおすすめシリーズガイド
すべてのプリキュアに魅力がある──では結局、どの作品から見るのがよいのでしょうか。
ここまでの不人気分析で数字の裏側を読み解いてきた視点を活かしながら、「次に何を見るか」を一緒に考えてみましょう。
①タイプ別おすすめ──初見・ストーリー重視・親子視聴それぞれのベスト
プリキュアシリーズは2026年現在で23作を数えており、どこから入るかで印象が大きく変わります。
プリキュア人気ランキングで歴代上位に入る作品を軸に、読者タイプ別の最適な入口をご提案します。
なお、プリキュア人気ランキングの上位作品についての詳細な解説はプリキュアおすすめシリーズ人気ランキングもあわせてご参照ください。
- ① 初めてプリキュアを見る方 → 『ふたりはプリキュア』または『ハートキャッチプリキュア!』 前者はNHK全プリキュア大投票(2019年・613,524票)の作品部門第1位という圧倒的な信頼感を持ち、シリーズの原点として「プリキュアとは何か」を直感的に理解できる作品です。後者はキャラクターデザイナー川村敏江氏担当キャラがNHK投票上位25位の40%を占めるほどキャラクターの魅力が際立っており、作画クオリティと感情描写のバランスが秀逸なため、初見でも引き込まれやすい構成となっています。
- ② ストーリー重視の方 → 『Go!プリンセスプリキュア』または『HUGっと!プリキュア』 前者はH2‑7で解説した通り、売上64億円というリアルタイムの数字とは裏腹に、現在では多くのファンランキングで「歴代最高傑作候補」として挙がる作品です。後者は「未来を選ぶ自由」という社会性の高いテーマでNHK投票作品部門4位を獲得しており、成人視聴者からの評価が特に高い傾向にあります。
- ③ 親子で楽しみたい方 → 『スマイルプリキュア!』または『わんだふるぷりきゅあ!』 前者はNHK投票作品部門5位・玩具売上約108億円というシリーズ最高水準の実績が示す通り、明快なコメディタッチと強いキャラクター性で子どもに直球で刺さります。後者は動物モチーフという普遍的な親しみやすさと2024年放送という新しさで映像品質も高く、親世代が既存知識なしでも楽しめます。
- ④ 最新作を追いたい方 → 『名探偵プリキュア!』 2026年2月より放送中のシリーズ第23作目です(出典:東映アニメーション公式、Famitsu 2026年1月)。ミステリーというこれまでにないテーマに挑戦しており、シリーズ全体の流れを知らなくても楽しめる独立した世界観のため、まっさらな状態から入るのに適した選択肢です。
②あえて「不人気作品」から見るメリットとは?
ここまで読んでくださった方には、むしろ逆の提案をしたいと思います。
「不人気と言われている作品から見始める」という選択肢には、意外なほど大きなメリットがあります。
第一に、期待値のハードルが低い分、良い意味で裏切られる可能性が高いという点があります。
「不人気らしい」という先入観を持って見始めた作品が実は刺さった、という体験は素直に「傑作を見た」と思うより何倍も記憶に残ります。Splash☆StarやGo!プリンセスプリキュアのように、数字上の評価と作品の本質的な質が乖離しているケースでは、この効果が特に大きく働きます。
第二に、マイナー寄りの作品に詳しいと、プリキュアファンの間で「通」として一目置かれます。
「ハピネスチャージのキュアフォーチュンが好き」「スプラッシュスターの終盤の作画は今見ても素晴らしい」といった話ができると、コミュニティでの会話の深みがまるで変わります。
第三に、そして最も大切なこととして、再評価が進んでいる作品をいち早く見ることで、あなた自身がその魅力を発見する喜びを先取りできます。
この記事で紹介した作品の多くは、今まさに再評価されていく過程の途中にあります。数年後に「あの作品は実は名作だった」という声が広がったとき、それをすでに知っているのはとても気持ちの良いことです。
まとめ──プリキュア人気ランキング最下位から学べること
この記事を通じて確認できたことを3点で整理します。
第一に、プリキュア人気ランキングの最下位は指標によって異なり、唯一の「最下位作品」は存在しません。
売上では『ふたりはプリキュア Splash☆Star』(約60億円)、世帯視聴率では『魔法つかいプリキュア!』と『キラキラ☆プリキュアアラモード』(ともに3.20%)がそれぞれ最低を記録していますが、どちらも他の指標では異なる顔を見せます。複数指標で同時に低評価を受けた唯一の作品は『ハピネスチャージプリキュア!』です。
第二に、不人気の背景には「前作の壁」効果・テーマ選定リスク・放送枠変更・録画や配信視聴シフトという構造的な外部要因があり、作品の質だけが原因ではありません。
制作側の意図的な「挑戦」が一時的な不人気を招いたケースも多く、翌作以降で評価が修正される例が繰り返されています。
第三に、不人気=駄作ではなく、Splash☆StarやGo!プリンセスプリキュアのように、数年後に「隠れた名作」「歴代最高傑作」として再評価される作品が確かに存在します。
評価は固定されたものではなく、時代と視聴環境の変化とともに動き続けます。
この記事を読んで少しでも気になった作品があれば、ぜひNetflix・Amazon Prime Video・東映アニメーション公式配信などの動画配信サービスでチェックしてみてください。そして「あなたのベストプリキュアは何ですか?」ぜひコメント欄やSNSで教えてください。
同じ作品を愛するファンとの会話が、プリキュアの世界をさらに豊かに広げてくれるはずです。

