「箱根駅伝で、予選会から出場した大学が総合優勝したことはある?」
該当するのは神奈川大学と日本体育大学です。神奈川大学は1997年の第73回、日本体育大学は2013年の第89回で総合優勝しました。
この記事では、前年の本大会から秋の予選会、翌年1月の本大会までを同じ項目で比べます。予選会の1位と本大会の総合優勝を混同しないよう、開催年の流れも整理しました。情報は2026年10月31日確認時点です。
箱根駅伝で予選会から優勝した大学は2校
ここで数えるのは、前年秋の予選会で出場権を獲得し、その翌年の本大会で総合優勝したケースです。この条件に当てはまる2校を比べると、次のようになります。
| 大学 | 前年本大会 | 秋の予選会 | 翌年本大会 |
|---|---|---|---|
| 神奈川大学 | 1996年・第72回 途中棄権 | 1996年10月27日 1位・10時間04分24秒 | 1997年・第73回 総合優勝・11時間14分02秒 |
| 日本体育大学 | 2012年・第88回 総合19位 | 2012年10月20日 1位・10時間04分47秒 | 2013年・第89回 総合優勝・11時間13分26秒 |
2校とも予選会を1位で通過しています。ただし、この記事の「優勝」は1月の箱根駅伝本大会における総合優勝を指します。予選会だけの1位を数えた一覧ではありません。

第102回までの箱根駅伝公式記録と大学別記録、2013年当時の報道を照合した範囲では、この条件に当てはまる大学は上記の2校です。大会創設以来の全出場経路を独自に1件ずつ再監査した、という意味ではありません。
箱根駅伝予選会から優勝|神奈川大学は途中棄権から頂点へ
神奈川大学は、前年の途中棄権を経て予選会に回り、翌年に初の総合優勝を果たしました。途中棄権から1年で頂点に立った事例です。
1996年の途中棄権でシード権を得られず
箱根駅伝公式の大学別記録では、神奈川大学は1996年の第72回で途中棄権となっています。神奈川大学の公式回顧によると、故障による途中棄権でしたが、その後の区間でも選手たちは走り続け、翌年へ向けた手応えを得ました。
途中棄権のため翌年の出場権は確保できず、第73回大会へは予選会から出場を目指すことになりました。
1996年秋の予選会1位から1997年総合優勝
第73回予選会は1996年10月27日に行われ、神奈川大学は10時間04分24秒で1位通過しました。翌1997年1月の第73回本大会では、11時間14分02秒で総合優勝しています。
神奈川大学の公式回顧は、この優勝を「予選会から上りつめた頂点」と位置づけています。前年の途中棄権から予選会を経て、創部初の総合優勝につなげた流れです。
箱根駅伝予選会から優勝|日本体育大学は19位から逆転
日本体育大学は、前年19位でシード権を失ったあと、予選会1位から本大会の総合優勝まで進みました。1997年の神奈川大学以来となる事例です。
2012年の総合19位で予選会へ
箱根駅伝公式記録では、日本体育大学は2012年の第88回で総合19位でした。翌年のシード権を得られる順位ではなかったため、第89回本大会の出場権を予選会で争いました。
前年の本大会で完走している点は、途中棄権だった神奈川大学との違いです。ただし、どちらも秋の予選会を通過して翌年の本大会へ進んだ点は共通しています。
2012年秋の予選会1位から2013年総合優勝
第89回予選会は2012年10月20日に行われ、日本体育大学は10時間04分47秒で1位通過しました。2013年1月の第89回本大会では、11時間13分26秒で30年ぶり10回目の総合優勝を果たしています。
2013年当時の報道では、予選会からの総合優勝は1997年の神奈川大学以来で2校目と伝えられました。第102回までの大会別優勝記録を確認しても、その後に同じ条件の優勝例は見当たりません。
箱根駅伝予選会と本大会|「優勝」の意味と年の読み方
検索するときに迷いやすいのが、「予選会の優勝」と「本大会の総合優勝」、そして開催年のずれです。秋の予選会と翌年1月の本大会は、同じ回の出場を決めるひと続きの流れとして見ると分かりやすくなります。
予選会1位と本大会総合優勝は別
予選会は本大会への出場権を争う大会です。1位通過は予選会で最もよい成績だったことを表しますが、それだけで箱根駅伝の総合優勝になるわけではありません。
今回の2校は、予選会で出場権を得たうえで、翌年の本大会でも総合1位になったため該当します。往路優勝だけ、復路優勝だけのケースは含めていません。
秋の予選会と翌年1月の本大会
- 1月の本大会でシード権を得られない
- 同じ年の秋に、翌年大会の予選会へ出場する
- 翌年1月の本大会へ進む
神奈川大学なら「1996年1月の途中棄権→1996年10月の予選会→1997年1月の総合優勝」です。日本体育大学なら「2012年1月の19位→2012年10月の予選会→2013年1月の総合優勝」となります。
箱根駅伝予選会の歴代結果も確認
今回扱った2例は、1996年と2012年の予選会です。近年の通過校や順位を確認したい場合は、2016〜2026年の11大会をまとめた一覧があります。
箱根駅伝予選会の歴代通過校一覧では、年度別の通過校、順位、合計タイム、通過条件とシード校の違いを紹介しています。
参考資料
記録の確認には、次の公式資料と当時報道を使用しました。

